国内における新築住宅の戸数が減少傾向です。資材の高止まりによる建築コストの高騰で、ハウスメーカーも積極的に建売り住宅に着手し始めました。経費の合理化等で価格を抑えていますが、注文住宅のような自由は当然ききません。フルオーダーのスーツにしたいところが今はちょっと手が届かない、予算もろもろの事情を考慮すればレディメードか、ということですね。4月からまたあらゆる物が値上がりして家計を圧迫します。頭の痛い昨今です。
家づくりの個数が減っていると言いましたが、建築全体が減っているわけではありません。土木工事などは減りませんし、AIの進化と共に必要になるデータセンターの建設が全国各地で盛んです。
エバーでもAIの活用、DX化の推進は必須であると思っています。人間には人間にしかできないことがあり、AIに任せられることとは分けて考えていった方がいいからです。人力だった申請書類の山を分業させるだけでも負担は減るし、デザインだって可能性の検証だけでも手を離れたら大助かりです。そこではエバーのスタッフが本来の仕事である「創造」は必要とされないので、そこはデジタルソリューションの力を利用すればよいわけです。
AIはクリエイターの仕事さえ奪う、と言う人もいました。しかし蓋を開ければ、少なくとも今はまったくそうでないことが明白です。実際はクリエイターにとって、AIとは自分がやらなくてもよいことを代わりにやっておいてくれる、アシスタントとか部下のような存在だということです。
お客様と打ち合わせで交わした議事録の作成、ただそれ一つをとっても時間と手間のかかる作業です。その下地だけでも自分でなくアシスタントがやってくれる、それだけでも助かります。そして、その作業負担がなくなることは非常に大きい。クリエイターがクリエイティブなことに費やすことのできる豊かな時間をつくってくれます。
AIが万能でないことが承知の上でのAI化。たとえばその議事録ひとつをとっても、AIは大切なことを認識しません。さまざまなお客様の発言、リアクション、そういったことの随所にある微妙なニュアンス、など。それをAIに書き起こしをさせると、我々が日常で接する相手の心の機微とか、本当はこういうことが言いたかったんだけど言葉になってはいない思い、とか、そうしたものが反映されません。リアルで相手の言葉や態度に感じる「行間を読む」「言葉にならない思いをくみとる」ようなことは、最終的には人間が書き直して補わないと正しい議事録にはなりません。大切なことは、やっぱり人間がやらなくてはならない。
日本料理のとある重鎮が、ある日から自分で大量の里芋を剥くのをやめたそうです。その行為は鍛錬として大切であっても、その時間を全体を俯瞰することに使った方がいい、何が最高のおもてなしかを考える時間にあてた方がいい、そう考え直したそうです。
エバーにとってのデジタルソリューションというのも、そのような思いで活用するものだと思っています。
