多くの人に感謝し、感謝される人へ。

このところ、あるお施主様のお母様から、いただきものを賜っております。それはバランタインという「スコッチウィスキーの宝石」と称されるお品で、頂戴するのは30年物の逸品です。特別に何かをさせていただいたという実感はないのですが、家づくりをお世話させていただいたことやこれまでのお付き合いに対しての感謝をしてくださっています。私はこのお酒が大好きで、それを知って何度となく送ってくださっています。ああ、もうすぐなくなるな、残念だな、と思っているところに再び届いたりして、そのタイミングもまた絶妙で、その都度ありがたく感じます。
高価なウィスキーではありますが、この喜びというのは、それがこういうお品だから、私の好きな物だから、ということが全てはありません。そうではなく、私の好きな人が、私に思いを寄せてくれている、というそのことに喜びを感じているわけです。
人というのは、感謝をしてくれるから、その人に対して一生懸命になれるものです。どんなに心を尽くしたところで、相手の人が、そんなのはされて当然だ、みたいな気持ちであったら、それはとても悲しい気持ちにさせるし、もうそれ以上心を尽くすことはやめにしたくなります。
感謝されたいから誰かに何かをするわけではありません。誰かに何かをして好転した結果が感謝です。そして人間の大きさとは、きっと、他人に感謝されたくてしているわけではないのに、とても多くの人に結果的に感謝されていることがどれだけの数あるかだと思います。
エバーグリーンホームは今期で28年目となります。あと2年で30年、時の流れははやいものだと感じます。いただきもののバランタイン30年、エバーもこのスコッチウィスキーのように至高の深みを得ることができるだろうか、なんてふと思いました。そして私個人、これからの人生の目標として、もっともっと人に尽くし、「ありがとう」の言葉をより多くいただけるよう、自らを高めていければと思っています。