私が言うのも何ですが、ことは焦らず。

「エバーホールディングス」の一員である茅ケ崎柳島のフレンチレストラン「ル・ニコ・ア・オーミナミ」が、10周年を迎えました。そしてこれを機に、7月1日よりホールディングスから独立し、「株式会社ル・ニコ・ア・オーミナミ」として新たな一歩を踏み出すことになりました。原信行シェフを中心に気持ちを新たに運営されていくことになります。そして我々エバーのグループとはこれまで通りの絆をもって進んでまいります。今後とも「ル・ニコ・ア・オーミナミ」へのご愛顧をよろしくお願い申し上げます。
話は変わって、私のコラムで何度も取り上げてきたウッドショックについて、このところ木材の価格がそれまでの3倍から2.5倍ほどに下がってきました。それでも今までよりだいぶ高いのは変わりませんが、今後もこのまま下がり続けていくなら幸いだと思います。石油の原油高も過去最高であるようです。コンクリートも同様、高値が続いています。木材であれ原油であれコンクリであれ、需要と供給のバランス、と言われてしまえばそれまでですが、肩を揃えて値を吊り上げる現実。原材料メーカーのそのような行いというのは独占禁止法で取り締まれないものなのか、とても理不尽です。大勢で声を上げても、息のかかったセンセイ連中がそうはさせないのかもしれません。
湘南の建築にまつわる業者は、大方が業績を上げています。コロナの影響で都心からの移住が増え、全体の棟数が増えたことでちょっとしたバブルが起きています。ですが、そこには利益的に歪みがあります。つまり、原材料メーカーは言い値で取引できるのでホクホク。その下の中間業者は例え運搬費や燃料費が便乗で値上がりしてもそれを流す業者に請求すればいいだけなのでさほどの痛みはナシ。それら上乗せされたコストを買う末端業者はたまったものではありません。だからといって今度はそれらをエンドユーザーに全部押し付けるなんていうことはできないのが現実です。一番損しているのはエンドユーザーであるお施主様で、その損をがんばって肩代わりしているのは現場の建築会社、エバーのような業態の会社です。今は棟数が増えているおかげでどこも何とかやっていけているわけですが。
湘南界隈はバブルと言いましたが、これで誰が儲かっているのか、逆に誰はそうでもないのか、がこれでお分かりと思います。木材単価が下降傾向にまわって、この騒乱や矛盾がじきに収束していくのを願うばかりです。
今から家をお建てになる方には、そのタイミングを見図ることが大変必要です。必要に迫られて急ぐ方には、大きな犠牲を払わざるを得ない判断もあるかと思います。ただそうでないなら、こんな私が言うのは変な話ですが、焦ってことを進めることはしなくてよいのでは?とも思います。現状分析をよくしていただき、然るべきタイミングでお声かけいただけたら幸いです。