騒ぎは終わった。さあ、充電だ、成長だ。

あれだけ騒がしかった湘南の土地家屋のコロナ・バブル。それはとうに落ち着いた感があります。土地の値段が高騰し、あらゆる資材の値段が高騰し、それでも都内から移り住もうとする人々は絶えませんでした。終わることはわかっていましたが、実にそれはあっけない幕引きでした。日を追うにつれ街を行く人々の顔からマスクが消えていったように、騒ぎは何事もなかったように収まっていきました。
エバーのスタッフはその中で必死に働いてきました。およそ3年間というもの、息つく暇もないような心境だったと思います。ただもう忙しくて、常に目の前にある課題をクリアしなければならない、その繰り返しでした。
それは、来る日も来る日もずっと試合を続けているようなもので、緊張の連続です。一組のご家族に満足していただいたと思ったら、翌日には新たなご家族の満足のためにゼロから出直す、という。気が抜けない、だけではありません。満身創痍で試合に出続ける、マウンドに立ち続ける、ということは、本当にその時の試合だけのことしか考えられないわけですから。明日の試合、明後日の試合までのゆとりはなく、そういうものはその時にならないと考えることができないくらいに自らを追い詰めます。この試合を投げ切らないと明日はない、そんな面持ちです。
しかし、そんな時代は終わりました。これからは、調整ができる時期です。
もちろん案件をこなすことは重要です。しかし、それだけでは持ちうる力を出し続けることに限界があります。体力もアイデアもやがて枯渇するでしょう。コロナ前のように、エバーのスタッフは再び個々の立ち位置を見つめ、必要なことを吸収していく段階に戻ります。
私がいうのも何ですが、エバーのスタッフは非常に優秀です。日々の連戦を鮮やかに駆け抜けてくれました。そういったことに感謝する意味も含めて、成長するための学びの時間を再び個々が持つことを望みます。休む時はしっかりと休養し、新鮮な気持ちを維持して、ひとりひとりが、人間として、家づくりのプロとして、ひとまわり大きくなるための時間をもって欲しい。今期はそれができるタイミングだと思っています。