なるべく上を向いて。なるべく笑い合って。

会社の窓から外をぼんやり眺めています。昨日と同じ良く晴れた空の下、通りはいつものように人が行きかい、車が走っていきます。何も変わらない風景です。
想像をしてみました。こうした普通というのは、おそらくかつて戦争が行われていた時でさえこうだったのだろうと。世界大戦と呼ばれ世界のあちこちで争いが行われていた時でさえ、そういった争いというのはごく一部の場所で行われていたわけです。世界の大半の場所は、きっといま窓から見えているこの光景のような割に平穏な日常だったのかもしれません。もっと郊外に行けばもっと日常は穏やかだったはずです。有事でさえも、世界の大半の場所には変わらない日常があった。よく晴れた鉄砲道は、今日もいつもと変わらない表情をしています。
なぜそんなとりとめのないことを考えたのか。それは今日が1月7日だから。昨年に続いて2度目の緊急事態宣言が夕方には発出されます。つまり有事です。ご存じのように大晦日に感染者数が目を見張る数になり、それからも日に日に数は増し、今日の発出に至りました。
またもや多くの人が将来への不安を抱え込むことになります。どのような準備をすれば良いのだろう?とか、何か新しいことを始めないといけないのではないか?とか。先のことを平時よりも余計に考え、気ばかりが焦ってしまいます。
こんな時こそ平常心でありたいと強く思います。なので私は、今できることを、いつも通りにきちんとやる。そうすることで冷静であろうと心がけます。
戦争や疫病のような有事の時でさえ、この目の前の鉄砲道のように、日常はありました。だからこそ、今のこの状態を特別な状態だとなるべく思わないように、日常は続いているのだと思っていられたらよいのではないか。ましてやコロナなんて、永遠に長く続くトンネルではない。必ず終わるものなのだから。
ちょうど10年前に震災があり、そしてたかが10年後に今回のようなことが起きました。その間国内だけでも毎年のように各地で自然災害が起き、ある時は近しい人も被災しました。次に何が起こるかわからない昨今、大切なことは、今できることを精一杯にやる、ということかもしれません。今日を精一杯生きて明日につなげる。明日も精一杯生きて明後日につないでゆく。上手くいかない日や気持ちがのらない日もあるでしょう。だけどそれはそれで当たり前。
なるべく上を向いていきましょう。なるべく笑い合っていきましょう。こんなの、そのうちに終わるんですから。