世間が慌ただしい時が、エバーの学びの時。

この4月、エバーグリーンホームは創立20年目、節目となる20期に入りました。私の私的なブログにも書きましたが、10年前は今の場所に本社を移しました。20年目の今はそれほどセンセーショナルなことはありませんが、消費税5%から8%の時代へと突入しました。消費税が上がるとその直前に建築業界は活況となるのですが、エバーは違います。今までも今回も、そんな慌しさには無縁で、他社が忙しい今もエバーは落ち着いております。そして業界が落ち着いた頃に、エバーは新規のお客様で賑やかになる、というのが通例です。エバーのお客様の傾向というのは、そんな風に、時の流れを見極める心境をお持ちのようです。

エバーには、変わらぬ家づくりへのこだわりがあります。しかし、それは「良いものを作る以上はこだわりを極める」といった姿勢とは少し違います。その結果、しわ寄せが価格に行ったり、企業の利益がそぎ落とされるというのでは、消費税8%時代に突入した時代に立ち向かうための企業努力というものがありません。格好のいい理想だけを掲げていくのではなく、お客様の望む家をつくるという姿勢を保ち続けていくために、自然素材も工業製品も、銘木も端材も流木も、職人が現場でつくることも工場で機械がつくることも、一人ひとりのお客様にベストと思われるチョイスをしていくことが大切です。その選択に確固とした理由や信念があること、それがエバーのこだわりであると思っています。

周囲が慌ただしいうちは、逆にエバーは学びの機会を与えられているのだと思います。まさに今がその時のようです。スタッフ全員、もちろん私も含めて、大いに学ぼうと張り切っているところです。

ところで、10年前、20年前にエバーでお世話させていただいたお施主様が、いまだに「感謝している」と言ってくださるのは嬉しいことです。それは、きっとその時その時で、私やスタッフが一生懸命に仕事をしたことに対しての、感謝のお気持ちであると思います。もちろん、20年前の私も、10年前の私も、今の私とは違うのですから、その時その時の自分なりでお施主様お一人お一人に一生懸命であったわけです。じゃあ、今は?これからは?かつてと違う今からの自分は、どう一生懸命であることが必要なのか?それが大事なことなのだと思います。それもまた企業努力の一つでしょう。

体力で何とか乗り切ってきた若い頃とは違って、日に日に、体を使うより頭で考えることが多くなってきました。しかし、それは組織の長として自然の流れなのでしょう。では体が鈍っているのか?というと、それはご心配なく。先日久しぶりに行ったゴルフで、何と昔より飛距離がアップしていました。まだまだ心身ともに、猪狩裕一は大丈夫です。

photo_201404column