家を建てる人が望む幸福の在り方。

積水ハウス、ダイワハウス、住友林業、旭化成、ミサワホーム、三井ホーム…。国内で売上上位を占める大手ハウスメーカーです。思いつくままにランダムに挙げてみました。住宅を販売する会社で、これだけ規模の大きな組織が揃っているのは、世界の中で日本だけなのかもしれません。

どうしてこういった企業は大きく成長することができたのか?それら企業には、日本人が大切にするものが資産としてあります。それは「安心」とか「信頼」といったものです。実績を積み上げて、「この会社にお願いしておけば間違いがない」という心の拠り所を築き上げてきたからこそ、組織として立派になりブランドとして立派になったのだと思います。

先日、某大手ハウスメーカーがつくった注文住宅の図面を眺めながら、エバーの若いスタッフがポツリともらしました。「ふーん、この程度ならうち(エバー)の方がよっぽどいいものをつくれるのに…」図面だけを比較したら、そう思えてしまうことがあるのかもしれません。しかし、それは大きな誤りです。

大手ハウスメーカーは、一つの出来上がった家の中に、無数の、膨大ともいえる、検証が内包されています。企業の規模が大きくなればなるほど、そこには数限りない稟議(りんぎ)が必要となります。一つの商品に多くの人々が検証を行い、その全てにおいて承認を必要とします。どんなに小さな部材の一つをとっても、耐久性や健康性や調達性やデザインの洗練性や…そういったあらゆる側面で試行錯誤とテストを繰り返し、合格印を受けたものだけが正式な部材のラインナップとして家を構成していきます。階段手すりの種類が3種類「しか」なかったとします。しかしそのたった3種類は、どれもが信頼や安心のかたまりであるわけです。

要するに大手ハウスメーカーとエバーとでは、戦っている土俵が違うということです。大手ハウスメーカーの家を、「安心」ととらえるか、「ありきたり」ととらえるか、それだけでも正反対の評価になります。エバーはお客様のお好みに応じて、たとえば階段手すりをオリジナルでつくってしまうことができます。もちろんただつくるのでなく、たくさんの検証を行ったうえでつくります。もちろん安全ですが、大手ハウスメーカーの安全性を必要とする人々にとってのそれとは種類が異なります。大手ハウスメーカーを欲する人と、エバーを欲する人というのは、求めるものが根本的に違います。

エバーのお客様は「家を自由に考えることができる」という幸福感があります。一方、大手ハウスメーカーのお客様は「○○ハウスで家を建てる」ということそのものに幸福感を感じます。要するに、家を建てる人が幸福であるなら、それはどちらも正解なわけです。

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