知識 vs 知恵

私など足元にもおよぶはずもない、齢を重ねた素晴らしいお歴々というのが、様々な方面におられる。
そんな方々が、仕事で私に声をかけてくださることがある。我ながら不思議に思う。私に何か光ったものがあると、もしも感じてくださったのなら、それは何なのだろうか。

かつて人から言われたことを思い出した。
「貴方は、ちゃんと自分で考えるタイプの人だ」と。他人に依存することが好きではないのだ。聞けばすぐに出る答えでも、聞くよりも考える。安直に聞くのが恥ずかしいのだ。どうしてもわからないことというのはあるけれど、たいていの事は考えたらわかる、ということがわかったのだ。するともう、簡単に聞くなんていう行為が恥ずかしくってできやしない。

意固地な性格がなせる技だが、悪くはない。その結果として余り有る知識と経験をお持ちの方にかろうじて対抗すべく頼りの武器ができたのだろうか。知識ではない、じゃあ知恵だろうか。
今度、きちんと伺ってみようと思っている。「どうして自分を、Everを、選んでくださったのですか?」と。
これからおつき合いさせていただく上でも、己を知ることはどんな学を身につけるより役に立つ・・・

あ、いや・・・待て。

安易に聞くなんて、私の主義に反する。