現在、7月11日。梅雨の中休みの猛暑から一転して梅雨らしい雨降り。空気もじっとりとしています。都知事選が終わり、そういえばもうすぐパリオリンピックが始まるか、などと考えています。選挙が面白かったので、自分の中では五輪はさほど盛り上がっておらず、世間も同じくそんな感じに思えます。前回の東京からスパンが短いからでしょうか。まあでもいつものごとく、始まったらそれなりに楽しくなるのでしょうね。
このコラムをご覧の頃には梅雨は明けて本格的な炎天下の日々なのかもしれません。現場はこれからますます過酷な環境になり、私としてはますます神経質になっていきます。熱中症対策のひとつとして、どこの現場にも監督はクーラーボックスに経口補水液を詰め込んで現場の皆に配っています。熟練の職人は体力の限界を知っているぶんだけ用心深くしてくれ、その点は若干の救いでもありますが、若いスタッフはスタミナに自信があるぶんだけ無理をしてしまう傾向があります。熱中症は気がついてからでは遅いので、そうなる前に皆で積極的に休まないといけません。人出不足を補ってくれる海外からのスタッフも、日本の夏の恐さに慣れていないことも相まって、気をつけてあげないといけません。彼らが若かったり、仕事に対する姿勢が真摯的であったりするので、ことさらに心配です。
お施主様には極力ご協力をいただいているものの、休憩を多く取るぶん、日々の能率は当然に落ちます。だからといって全体の工期を遅らせられるわけではないので、私としてもいつも以上に作業効率を考え、集中できる日の能率をいかに高めていけるかを即時に判断しています。日本の気候は実にやっかいなことになったものです。
「五季」という単語をご存じでしょうか?「四季」ではなく、ひとつ多い「五季」です。日本の季節は「5つに増えた」として、三陽商会のようなアパレルメーカーが商品開発の在り方を変えているということです。つまり春夏秋冬の4つではなく、夏を5か月にして、5月から7月を「初夏・盛夏」、8月から9月を「猛暑」と区分けしています。そのぶん、夏以外の季節は期間が目減りするわけです。
思い起こしてみると、それは私の生活のいつしか自然にそうなっていました。そういえば、とくに春と秋の衣服が最近少ないな、と気づきました。とくに、秋。秋ってすごーく短くなったと思いませんか?