戸建ての着工数が目に見えて減っており、アパートやマンションの着工数などは目に見えて増えています。とくに都市部では一戸建ては無理なので、住みたい人はアパートやマンションを借りることになり、その需要をかなえるために新しいマンションの建設がめざましいです。家を建てられる人と建てられない人というのが数年前より確実に隔たりができており、建てられる人には余裕があり、坪単価200万円超の大手ハウスメーカーに家づくりを依頼します。名のあるハウスメーカーを選ぶということは、やはりそこが有するハイブランド性、つまり信頼感とか安心感といったものを好みます。一流と呼ばれるところほど、現場ごとの工程のバラつきがなく、合理的に工業製品を多用し、職人に現場判断をさせることを省いて、一定の完成度を守る、それが大手たる所以です。いま戸建てを建てられる人とは、それを手に入れることができる人達です。
一方で中小の工務店はいま存続の危機です。戸建ての着工数が減っているだけでなく、この4月にははまたもやあらゆる資材や工事にまつわる全てのコストが1割から2割は高騰します。
先日、湘南で創業80年余の老舗の工務店が倒産しました。利益を度外視した無理な受注などがたたったようです。中小の工務店が存続の危機にならないようにするには、時代の潮目の変化と、それへの対応力、もちろん誠実で有り続けることが必要です。建築そのものの質を下げないことは当然であるし、業務の効率化を図って余計なコストを省くこともそうだし、今までのように戸建ての需要に依存していたならそれを考え直す企業改革も必要になるでしょう。
幸いなことに、エバーは戸建てのみならず集合住宅も数多く手がけており、戸建て需要に強固に依存してはいない工務店です。考えてみれば2~3年前からにわかに移り変わっていった戸建て減少・集合住宅増加という時代の変化は、エバーの業績として無理なく反映されていました。時代の変化に対応できていることは図らずも安心できます。
ここ湘南でも、一戸建てを建てられる人が限定されているのは変わりなく、戸建ての現象傾向は顕著で、それに反してマンションの建築ラッシュは続いています。しかしいつまでもそうであるはずはなく、いつか必ずこの現象というのも終わりが来ます。そうした潮目の変化が訪れた時も、その時のエバーはそれらを敏感に察知しているのだと予感しています。
