見えないところを大切にしていきたい。

「お客様の声」の新規の記事制作のために、先日、取材ライターが鎌倉のS様にお話を伺いました。
S様が感心してくださったことがあります。それは、エバーの大工がひと仕事終えるたびに現場をごみ一つ残さず綺麗にしていたというものです。道具も放置しないし、日々の仕事終わりが実に見事だった、と。S様は大手の住宅メーカーに勤務されていた経験がある方で、そういった現場を数多く見てきた方であるにもかかわらず、こんなことは初めてだ、と感動し、その場を何度も写真撮りしていたそうです。
とかく家づくりは、デザインのように誰もが見てわかることでは容易に判断されますが、今回のような表に出ない部分を感じ取り評価していただいたことはうれしく思います。地味なことであっても、見ている人はちゃんと見てくれている。その心構えはこれからも大切にしていこうと思います。取材インタビューの詳細は「お客様の声」ページからご覧ください。
見えないところでもきちんとやるという姿勢は、とても大切です。それと同じく、きちんと頭を使い、知恵を使うことも、見えないところかもしれませんが大切にすべき点です。
なぜ、頭を使わなければならないのか?それは、頭を使う=お金を使わない、ということだからです。頭をつかわないからお施主様に不必要なコストを負担させてしまうのです。
スタッフや職人が連携をせずに仕事を進めると、必要のない無駄な手間ばかりを増やします。たとえば、前もってボルトを入れる場所がわかっていながら何の考えもなしに均等に下地を塗り、パテで仕上げてしまったら、後で穴を開ける場所にもそういった無駄な工程を施してしまうことになります。その下地をはがして穴を開けるという余計な手間も不必要な作業です。手間が増える、すなわち作業が増える、すなわち時間やコストがかかる、ということです。そういうことは、スタッフや職人で意思の疎通をして、いかに無駄な作業をしないようにするかなどを共有しておけば、お施主様に時間やコストの負担をかけなくて済みます。
建築業界というのは、往々にして連携の無さによる無駄な行いというものがありました。とくに年季の入った職人ほど、自分の仕事だけをやっておけば後は知らない、というようなところがあるように感じられます。そういう時代や風潮の中で育ったのだから無理もない、とも思います。ただ、エバーの仕事については、そうであってはならないことを理解してもらっています。