エバー本社がある雄三通り中央の交差点で、かつて浸水がありました。もう十何年も前のことです。そのことは今もクリニックさんの前にある止水板が物語っています。災難な年だったとこれまでは思っていました。しかし、いつまたそんなことが起きても不思議ではない世の中になっています。
世界の山々が氷河として膨大な量の水を蓄えていましたが、それが崩れ落ちてきています。40年後には全世界の氷河は消滅するとも言われています。地球が急速にで温暖化していく中で、日本に暮らす私たちは身近な環境の中で身を守る術を考えなければなりません。
かねてから、地震はこわい、津波はこわい、という認識は私たちにありましたが、今や雨もこわい。日本ではネパールのような氷河崩落の大災害は起こりませんが、今年も夏から秋にかけて立て続けに起きた各地の豪雨被害、そこで起きる内水・外水氾濫、車の浸水、家の浸水は、今後毎年必ずどこかで起きるであろうものとして身構えなければならないものになりました。北陸の豪雨も、千葉の豪雨も、明日は我が身です。
テレビのコメンテイターが「水に濡れてもいい建材(木材)を開発するべき」などと的外れなことを言っているのを聞いて、あきれてしまいました。水や湿気に比較的強いものはあるかもしれませんが、水に濡れてもいい木なんかこの先もあるわけがないし、そんな非現実的なことを考えるのなら、RCにするとか、タイル貼りにするとか、コストがかかっても基礎を10センチとか20センチとか上げたりした方が現実的です。浸水も床下で済んだのなら換気をして基礎を乾かせば家は維持できますが、床上になってしまったらダメージは致命的です。通常の基礎は今40センチですが、それをできる範囲で高くするだけでもリスクは減る。水に濡れてもいい木だなんて無責任なことを言う前に、ある程度の勉強をした上で役に立つ話をしてほしいと思いました。
仕事柄、災害に備えて何をしておけばよいか、よく人に聞かれます。中にはまるでSFみたいな突飛な対策を家に施そうとしている人もいたりして、どう反応したらいいか困ってしまう時もあります。先ほどの基礎の話は有効ですが、あまり家自体を過敏に考えることはどうかと思っています。津波でも、大雨でも、私たちがすべきこと。それは逃げることです。とにかく逃げる。だって、人間は自然にはどうあがいても勝てないからです。
いざとなったら、逃げましょう。逃げる時に大切なものを寝室に備えていますか?そう、靴です。
