釣り竿はある。餌もある。船もある。しかし…

釣り竿はある。餌もある。船もある。
皆のやる気も満々である。
しかし、海には出られない。
何故って、燃料がないから。
だけど、船は出す。何としても帰る。
期待している人達のために。

今の建築の現状を例えると、こんな心持ちです。
たとえば、基礎はやりました。柱も立ちました。次は配線や配管をします。配管はあるか?よし、業者さんの少ない在庫から何とか調達できた。よかった。次は断熱材だ。ないと壁を閉じることができない。急いで調達だ。業者さん曰く「品薄につき明日の昼までに必要な量を割り出して発注してください」明日の昼まで!大変だ…急いで今必要な総面積を割り出すぞ。
業者さんがそういうかたちで「注文止め」をしないと信頼が立たないのは理解できます。「来月受け付けのものは価格は上がります」との予告、それも一つの資本主義です。しかし、何かにつけてこんなことが続いていて、終わりが見えない。価格も高止まりどころか上がりっ放し。
締切日までに希望の面積の断熱材が調達できるのかというと、そういうわけでもありません。たとえ中途半端な仕様であっても、家はその体を成すことはできます。しかしこんな風に断熱材がなかったら、壁を閉じることができません。壁のないまま、住めない状態で時間だけが過ぎていきます。できることは先に進めたり、融通を利かせたりはできます。かつてはご要望の2台のトイレが間に合わず、取り急ぎ引っ越し時に1台のみでご了承いただいたこともありました。しかし、壁などのように前に進められない、どうしようもないこともあります。
それが実態です。だけど、どうにかしなければいけない。日々試行錯誤し、どうにかしてご要望に応える。そんな毎日です。
この春に内覧会を行い、あらためて周囲の皆様に気づかせてもらったことがありました。それは非常に多くの皆さまが口をそろえて「スタッフの対応がとても良かった」と仰ってくれたことです。エバーの長所はスタッフの人力であるとあらためて感じさせてくれました。エバーには営業スタッフが1名しかいません。ほとんどがクリエイティブに注力しています。ものづくりの集団であることもお客様との距離を縮めるのだと思います。そうした会社の長所が、この難局を乗り越えるのだと思っています。