面白いけれど、面倒だから放っときます。

前回は、一般的な常識が欠如した問題ある人について、書かせていただきました。それはそれで深刻な主題であったので、今回は軽く、「面白い人々」について書かせていただきます。

自分を大きく見せようとする人がいます。常に周囲より優位に立っていないと気が済まない人のことです。私の周囲の面白い人で例を挙げてみます。Aさんという人は、常にブランド物で身をかためています。こういう人は見ていると実に面白くて、その身につけているブランドを知っている人に対しては「いえいえ大したことないですよ〜」とへりくだりますが、そのブランドを知らない人や、ブランドなど別にどうでもいいと思って触れない人には「これこないだ買ったんだけどね〜」などと積極的に触れてきます。対応が真逆なんですね。結局、触れて欲しいわけですが。ただ、私としては、本音ではこう言いたい、というのがあります。「あなたは、そのブランドが買えるという、財力を褒められたいのですね?うん、別にいいですよ、お好きにどうぞ。ただね、似合うかどうか、ふさわしいかどうかというのは、別の話ですから。その辺、間違えないでください、ね?」

他人の成功を素直に喜べない人というのも、観ていて面白いです。ある知人が、久しぶりにお世話になった同業のBさんに会うことになりました。知人は仕事で成功したのですが、周囲から「Bさんには、あまり“うまくいっている”と言わない方がいい」とアドバイス(?)をされたそうです。どうしてかというと、Bさんがひがむから、だそうです。成功をねたんで、あげくに関係が悪くなるから、だそうです。それを聞いて、私はBさんにこう言ってあげたくなりました。「どうして心からおめでとうって言ってあげないのですか?心から喜んで、ついでに成功のコツでも聞けばいいじゃないですか?ひがんだところでマイナスばかり、認めることでプラスばかり、なのに。それ、わかりません?」

Aさん、Bさんに共通して言えることは、謙虚さを失ってしまったことのような気がします。へりくだり過ぎて自分らしくなくなるのは良くないとは思います。でもその逆に変なプライドばかりが先行し「オレがオレが!」となってしまうと、こんな風にも本質が失われてしまうのか?と思えてしまいます。Aさんは、ブランド物を差し引いた時の自分という本質と向き合うべきだし、Bさんは、自分より他人の方が多く努力していたという本質と向き合うべきだと思います。それが最も大事なことなのに。

それら「面白い人々」は、付き合い方や距離感を用心しなければならない「面倒な人々」でもあります。人間くさい、と遠ざければそれでいいのですが、でもたまには出向いて行って、涼しい顔でそのお高いお鼻を、ポキッ、とやってやりたくもなります。笑

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