カラーをもたないことがエバーの本質です

近しい間柄がつくっている調味料のいろいろがよく売れています。コロナ禍の今、皆さん外食をしないのですね。家で家族で食事をする回数が増えました。生活スタイルに伴う消費行動の変化がよく表されている一つとして日常も中で感じることです。
そんな家族の団らんをつくる場所である家。湘南にはあらゆるカラーをもった家のつくり手がいます。ある会社は海を意識したリゾートテイストが得意であったり。ある会社は古都鎌倉の町並に溶け込むような落ち着きを得意としていたり。またある会社は背景の自然と一体の絵のような古民家風のナチュラルな家が魅力であったり。ぱっと見だけで「ああこの家はきっとあそこの会社がつくったんだな」とわかるような個性を表現しています。建築会社にカラーがあるということは、あらかじめ得意とする手法が見えているのでわかりやすいと思います。お客様の方も、ここならめざす家をつくってくれそうだ、ここはちょっとめざす家とは違うテイストだ、と、選択がしやすくなります。言い方を変えれば、建築会社の方ですでにお客様を選んでいるかたちです。
ではエバーはどうかというと、私たちはあえて得意とするカラーというものを持たないようにしています。施工例をご覧いただければお分かりのように、お施主様のご要望や、お施主様のご要望に沿ったプランをつくっていきます。千差万別のテイストであるので、エバーの家がどのようなカラーであるのかは簡単には伝えることができません。
カラーはあえてつくらないかわりに、全ての家に唯一無二の魅力をつくり出す、それがエバーの家づくりです。傾向がないぶん、ありとあらゆる要望に応えていく、だからスタッフにはそれだけの力量が必要です。
建築会社としてカラーを持つことは、お客様にとってはわかりやすいことです。たとえばカフェのようなおしゃれな家づくりをカラーにすることもできます。しかしそれを食事に例えたなら、毎日カフェ飯を食べるようなものです。カフェ飯って言い方は良くないですが、極端なことを言えばレシピ通りにやれば誰でもつくれるような食事です。いくらおしゃれでも毎食それでは真の幸福は得られないのではないか、と思います。家族の手作りがあって、たまには豪華な時もあって、時にはカフェメニューも食べてみたいと思う。日常って何かのカラーで限定されるものではなく、さまざまなカラーリングに富んでいることが実情です。それを家として考えるなら、カラーは限定されものではなく、さまざまなカラーを内包して居心地よく出来上がっていることが大切なように思います。
カラーを限定するよりも、家本来の在り方というものを深く追求したい。あくまでエバーの考え方ですのであしからずご理解いただけたらと思います。