必要なのは創造に時間を費やすこと。

スタッフの構成に変化があり、そのことも含めて、いまエバーでは内部に変化が起きています。それは、自然に起きている業務の効率化です。ただやみくもに作業を省いたりすることではなく、その時々に応じた量の仕事をすることができるようになっています。
今までは、細かくお応えすることを望んでいないお施主様からの問いに、必要以上に細かく対処していたりしたことが見受けられました。たとえば「これを追加するとだいたいいくらくらい加算されるでしょう?」という問いが発生したとします。そのお施主様はおそらく、その時点では100円単位、10円単位での答えは求めていないのだと推察します。ざっくり、が知りたいのです。だから持てる経験から想像して「そうですね、だいたい、1万5千円くらいでしょうか」と答えれば納得していただけるのだと思います。時間をかけて、たくさんの書類を用意して、「1万4千8百円です」とまで答えなくてもよいのだと思います。第一、時間をかけて1万4千8百円という数字まではじき出したとして、それが最後の正解になるとも限りません。予想外に安くできることもあるだろうし、他に部品が必要になり少し高めにつくこともあるかもしれません。だから、その当時のコミュニケーションというのは「そうですね、だいたい、1万5千円くらいでしょうか」と素早く答えるのが正しいのだと思います。数日お待たせするより、むしろその方がお施主様の喉のつかえはさっと取れるのだと思います。
ケアオーバー的なことで深夜まで残業などということになれば、心身の健康に関係します。そういうことはなくしたいと思っていました。遅くまで働かせてしまうことは、何よりも会社としての姿勢に改善点があります。会社としてまずやるべきことをクリアし、それでこそ個々が効率的になれます。さらに会社としての改善が必要だとも身に染みて感じています。
そして、それは心身の健康だけのことではありません。その時点で必要と思われない事務作業に時間を割くということは、つまりクリエイティブな作業から時間を持っていかれることになります。体は一つしかありませんから、クリエイティブであるべき我々は、いかにその時間を多く設けられるか、それが何よりも大事です。
業務の効率化とは、必要な時間を必要なことに費やすことです。27期を終えるこのタイミングで、私たちはそれを今までよりも上手くやろうとしています。それは間違いなく、つくられる家にフィードバックされます。