私たちは、そんなにダメじゃない。

良いニュースというのがあまり聞こえてきません。聞こえてくるのは良くないニュースばかりです。悪いことばかり起きている国ではないのに、悪いことばかりを取り上げて大げさに伝えてきます。
テレビやネットでは、のべつまくなしに「なんて日本はダメな国なんでしょう」と言っています。もっと欧米のようにああしろ、とか、どこそこの国のような制度を導入すべき、とか、どうやら私たちはマイナス志向が強い民族のようです。
私はそういった風潮に首をかしげます。どうしてそんな風に自分たちをダメだと決めつけるのか?逆に、こんなに幸せな国はない、と思っています。
以前も触れましたが、アメリカの大都市ではサンドイッチとミネラルウォーターでも1000円近く払います。ちょっとしたランチなら2000円以上します。日本だったら400円もあればサンドイッチと水くらい買えるというのに。外国人は日本のコンビニに置いてあるものが安くて驚くそうですね。そうやって日本人はずっとやってきました。時とともに少しずつ物価は上がっているとはいえ、それでも日本ほど食が安い先進国はありません。あんなにお腹がいっぱいになる美味しい牛丼が400円くらいで食べることができる。日本はなんて良い国なんでしょう。
雇用賃金が安すぎる、だからこの国はダメなんだ、などと言う人が今たくさんいますが、じゃあ雇用賃金をどんどん上げて、それだけで済むことではありません。家賃だって食べ物だって、それこそ暮らしに関わる物価がどんどん上昇するのでしょう。全部が全部上がるのなら、私はこれまでの日本の在り様、つまり毎日に密接した物の価が健全である方が正しい、と思うのです。
この国に生まれて良かった、そう思う気持ちはその人の大きなエネルギーになります。よほどの事情がない限り、私たちは何らかの仕事に就くことができます。給料がそこそこであっても、まあまあ美味しいものが食べられます。夜道を必要以上に警戒しなくても大丈夫です。万一は収入が途絶えたら、そういう人のためのセーフティネットが整備されています。これだけのことでも、そんな国、ほかにありません。
マスコミは、もうそろそろやめにしませんかね。良いニュースを、もっと多く、大きく、取り上げてほしいものです。その方が誰もが前向きになれると思うのです。

追記
安倍晋三元首相のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
私自身は氏に対して突出した傾倒があるわけでもなく、右か左かのようなイデオロギーを持っているわけでもございません。さまざまな意見が個々にあるとしても、その在任時の功績は称えられるものが数多くあったと私は感じています。しかし、例によってその功績を知らせないメディアが多く存在していました。そのことが残念でなりません。