敷地は袋小路の奥にあり、脇道には地域の方々が生活動線として使う小道があります。小道を挟んだ東側の住宅地とは高低差があり、本邸は少し高い位置にあります。高低差があることで向かいの家の屋根越しに大磯丘陵が綺麗に見える、とても魅力的な周辺環境です。
1階にはLDKと水廻り、2階には主寝室と子供部屋、クロークを配しました。シューズクロークと水廻りを除いてワンルームのような空間となっており、大磯丘陵が眺められる東側には大開口を設けています。
2階は必要最低限の居室とし、将来的に2つの部屋へ分割できるような子供部屋としています。階段を上ると1階と同様に東側に開口部があり、高低差を活かした眺望を望むことができ、日々の生活の中で季節や天候の変化を感じられます。
内装のお打ち合わせはパナソニックのショールームからスタートしました。キッチンに3連IHをご希望されており、メーカーはパナソニック一択。一目で気に入っていただいたキッチンの面材が、赤みや黄みの抑えられた木目だったことから、当初はナラ材生地のような明るい色のフローリングをご希望されていましたが、最終的には草木染めで深い色味のタモ材フローリングとなりました。
全体的に彩度の低い落ち着いた色味でまとめていますが、大きな掃き出し窓から降りそそぐ
日の光で、暗さを感じさせることがありません。
階段を上りきった2階のホールには、バルコニーに出るためのステップを設けています。ベンチ代わりにもなり、仲の良いご兄弟の遊び場としての役割も担ってくれたら、という思いで計画しました。