大磯駅から山側へと少し登った先に立地する敷地です。道路から入った旗竿地ですが、隣接するマンションとの高低差があり、2階からの良い眺めが望める環境です。
1階は主に寝室、2階には大きなバルコニーとそこにつながるLDK・ワークスペース、そして奥に水廻りを設けています。
プライベートなエリアは閉じ、LDKは隣地の豊かな緑を感じられるよう周りからの視線を配慮しながらも開放的な空間づくりをめざしています。
外観は大磯町の景観条例に配慮しｸﾞﾚｰを基調にまとめています。杉板で風合いを出したバルコニー下のRC壁がアクセントになっています。
専用通路の先に跳ねだすバルコニーが特徴的な外観を生かすよう、なおかつ周囲の環境に溶け込むように…そんなコンセプトで外部・内部をコーデイネートしました。
玄関前の推体天井は濃い色で塗装しています。前後のRCの壁で光源を隠し、夜は通りから蛍のようにほんのり灯りが浮かぶように演出しています。またバルコニー上部の逆錐体も同じく濃い色で塗装し、その頂点に小さな電球を点け暗闇に浮かぶランタンをイメージしました。
内玄関につけた大き目の手洗いボウルは、存在感をなくすように裏側の収納内にニッチをつくって入れ込み、水掛かりの処理を含め壁面にケイミューのSOLIDO typeFを使用。それにより、土間の立ち上がりもすっきりと納めることができました。
1階の玄関からの廊下ホールは設計上シンメトリーな感じをより強調させるように。、框・フロアを規則正しく貼り、照明もグレアレスなものを使用してかなり抑えた空間に仕上げ、2階への期待感をもたせました。
2階は下階とは対照的に開放的な空間をイメージしています。シンプルなレイアウトと、床も壁もトーンを落とした内装材(床・マルホンのオーク草木染め床暖対応、キッチンはGRFTEKTのベトングレーを使用)が外部バルコニーと一体化して、借景の緑に映えるとても贅沢な空間になりました。水廻りも同様のコンセプトでまとめています。