エバーグリーンホームの最新施工例

素材を活かす。今あるものを活かす。

葉山町 T邸
素材を活かす。今あるものを活かす。

POINT

葉山の小高い場所に位置する自然豊かな地域にある邸。お客様と打合せを重ね、取捨選択をしていきながら徐々にプランをまとめていきました。
建築の綺麗な見せ方や仕上りのイメージなど、とても理解のあるお施主様。1階にLDK、2階に居室を設け、LDKには大きな勾配天井の吹抜けを計画しました。
初のお打合せは今回の内装のキーアイテムとなるキッチンのショールームでした。キッチンの細部の納まりや仕様のマニアックな部分で盛り上がり、お施主様との建物に対する共通認識ができたので、各所の他の造作物もスムーズに進めることができました。
内装のポイントは「素材を活かしてバランスをとること、今あるものを活かすこと。」
当初、お施主様はキッチンの面材は木を採用して床は土間のモルタル仕上げをご希望されていましたが、床暖や諸々の快適性からフローリングをおすすめしました。
キッチンと同じ楢材のフローリングで幅や表情を鑑みてマルホンの120㎜幅のモノを採用しています。キッチン廻りのタイルも楢とラタンを引き立たせるようにとお施主様自らショールームに足を運んで選ばれたもので、色とサイズ、目地共に秀逸です。
設計プランは空間のつながりが絶妙で、玄関を開けた瞬間にリビング越しの外の景色が飛び込んでくるようなサプライズ感を活かし、玄関とリビングに続く建具はガラス框の引き戸になっています。閉めた時にも景色だけが見えるようにしたかったのですが、安全上、框の存在がわかるように、しかし存在感をなくすような相反するコンセプトの中で経年した在庫のチークフロア材を建具框に使用しました。
階段下のスペースに合わせたオリジナルのソファは、古材を活かしたフレームに簡易なクッションを置く予定でしたが、試作を繰り返すうちに立派なソファに仕上がってしまった経緯があります。座り心地とここからの眺めは最高の幸せな空間です。
2階のホールはカウンターと本棚のあるスタディスペース。カウンターは楢の集成材を、本棚はお施主様のお持ちのMUJIのラックを加工して使用しています。バルコニーへのステップは床の楢のフローリング材を貼り上げて空間を一体化させました。
リビングから続く勾配天井と天窓からの光を活かすようあえてカウンター上部には照明を付けず、スタンドを置けるようにカウンター両端にコンセントを設置してあります。
勾配天井のトップに天窓を設けることで、日中の光の移ろいが室内に反映されます。
2階の廊下にあたるスペースは、あえて幅を広くし、お子さんが勉強や読書をする豊かなスペースとしました。
ご主人様のワークスペースの床は土間コンクリートで仕上げ、居住スペースとのメリハリがつくよう素材やモノを省いたミニマルな空間にしています。
外構はできるだけシンプルにし、元々お住まいだった方が大切にされていた柳の木を残すことに。室内から柳の木が垣間見れ、借景として生かされています。
外壁は主にガルバリウムのサイディング材を使用しているが、一部外壁と軒裏に屋久島の杉を取り入れることで、無機質な印象になりがちなガルバリウムの外観に温かな表情を持たせています。
豊かな生活が想像できる立地条件とお施主様の考え方や人柄によって、あらためて家づくりの楽しさに気づかされた思いです。

 

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