鎌倉の条例で定められた風致地区におけるプロジェクトです。自然的景観が保持されており、丘陵地のため遠景が続き、鳥のさえずりなども聞こえてくる土地です。
それらの要素を取り入れ、遠景を望む2階リビング、隣地の借景を取り入れる窓配置としました。
1階の北側は、隣地との高低差でデメリット的な要素となりがちなところ、整えられた借景をうまく取り入れることができました。
また、導線上に窓を配置し、それぞれの借景や遠景を楽しめる空間としました。
外観のアクセントには塗装した屋久島杉羽目板を利用し、景観に溶け込む落ち着いた建物としています。
内装は、白を基調とし、アクセントにグレージュやグリーンの色味を加え優しい印象の空間になるようまとめています。
建具は天井の高さと合わせた真っ白なハイドアを採用し、存在を主張しないよう配慮しました。
1階の手洗いや2階の洗面台は印象の違う白のタイルを採用し、木の棚を設けて意匠性を意識しています。
2階の通路となる空間にはスタディスペース等に活用できるカウンターを造作し、広い空間の締め色としました。
全体的に明るく過ごせる空間になるよう計画しています。