立地は、鎌倉へ入る七切通の一つに近接し、だんだんと緑深くなっていく途中にあります。切通しから小道へ入ると、かつては谷戸として広がった丘陵地にさしかかり、鳥のさえずりや小川のせせらぎが聞こえてきます。緑がほのかに香り、それぞれの思いで都会の喧騒を忘れることができる環境です。
これらの要素を取り込めるように、建物配置に配慮し、極力シンプルな色彩・形とすることによって、環境に溶け込みながら存在感を示す外観としました。
建物内へ入ると、縦に伸びるピクチャウィンドウ・吹抜けによって切通しを通りぬけるような土間空間が楽しめます。
階段を上がると、ダイニングから横に広がる遠景やさまざまな窓からの借景が間取り以上の広がりを生み出しています。
キッチン収納や書斎のカウンターなどは部屋のかたちに合わせて製作しました。洗面はカウンターをモルタルにして製作しています。
洗濯機はビルトインにし、カウンターを広々と使えるようにしました。