社屋のリノベーションを承りました。今回のプロジェクトは 間もなく100周年をむかえようとしている企業様からのオファーです。御社は大正12年創業。家庭金物や工具類の販売から始まり、その後は機械・器具・工具の専門商社として、昭和48年に本社屋として建立されたオフィス棟。そのリノベーションになります。

プロジェクトのスタートは1年程前。約半年間はリノベーションすることの意味、変えてはいけないこと 変えていかなければならないことなどを徹底的に話し合う時間としました。その結果 国内・海外のゾーニングプランを検討し、光の考え方を整理し、空間演出に変化をもたせることで空気感を変えて各事業部の特色を表現するなど考えていきました。

社屋の顔となるエントランス兼階段室は、高さ9メートルの吹抜けにやわらかな光を差し込ませるために、新たに純白の壁を計画しました。

デザイン手法において一貫性を待たせた中に少しずつ各事業部の特色に変化をもたせたことは、クライアント様がこれまで歩んできた長い歴史の変遷において、変わらない普遍的な価値観と、その時々の時代へ柔軟な発想を併せもったスタイルが表現できたと感じています。

インテリアデザインについてはあらためてその深みを実感しました。出会いによって人生は変わってゆく。仕事をすることで新しい仕事が生まれる。オフィスのデザインもそのことで成長し進化していく空間でなくてはならないと感じた次第です。

オフィスを稼働するなか多岐にわたりご協力をいただけた社員の皆様にこの場をお借りして感謝申し上げます。