茅ヶ崎市の二方向道路に面した開放的な敷地へのプロジェクトになります。
1階に大きな土間スペースと居室、水廻りをまとめることで、2階を間仕切りのない勾配天井を有するLDKのみの大空間とした潔いプラン構成としています。
開口の設け方や動線計画は必要最低限としながらも、常識にとらわれない間取りの構成が内外観の意匠を成し、それが建物の個性となっています。
誇張したようなところは特になく、丁寧な検討と施工を心がけることで生まれる少しの緊張感がディティールにあらわれており、お施主様の堅実さをそこに垣間見ることができます。ここに生活感が加わった際に今後どう変わっていくのか。というこれからの建築の行方が非常に楽しみな邸です。
メインの動線と２階のLDKの壁等は、お施主様ご自身で塗装されました。真っ白ではない、少し色味の入った、お施主様独特の色の感覚がこちらの邸の全体的な雰囲気を作り出しています。
またLDKに置かれているアイランドキッチン、バックセットはお施主様ご自身の作品です。
照明器具の欠きこみなど綿密なお打ち合わせを行い、お施主様ご自身が何度も完成途中の建物に足を運び、でき上がっていきました。
タイルで造作した洗面化粧台は今後、お施主様ご自身で下に台を製作される予定です。またリビングのテレビボードも住まわれながらおつくりになるとのことで、まだまだ家づくりが続いていく楽しみが残された邸です。