広大な敷地の活用計画の2棟の共同住宅に続き、今回はご自宅の設計施工を承りました。3年に渡るM様邸3部作の締めくくりとなります。
弊社の仕様を十分にご理解いただいている中でのご自宅の計画ということもあり、仕様決めはスムーズに進みました。
1階の水廻り以外の全体の床をオークの幅広の床材にし、建具を全て天井までのハイドアにすることで、1階全体がひとつながりの空間となる印象となりました。
今回採用したYKKの内装建具は枠がとても細く、とくに引戸に関しては、存在感が少ないこともひとつながりの空間の印象を助けています。
数本残した思い出の大木を生かした配置でのプランは、偶然にも当時住まわれていた間取りと似た形状となったようで、懐かしさの中に機能性と最新設備を設えた邸となりました。
玄関正面のスケルトン階段は落下防止の格子でアクセントをつけるとともに、トップライトが柔らかい光を落とし、ホールにゆとりを持たせています。図らずもそよぐ木々が眺められる優しい景色となりました。
南面大開口のLDKはシンプルにまとめ、キッチンはご主人の書斎から回遊できるつくりとしています。
2階は各人の居室の集まりのため、建具は一般的なサイズとし、メンテナンス性の高い床材を用いることで使い勝手を考慮した計画となっています。居室はゆったりと取り、ファミリークローゼットもあるので収納はハンガーパイプのみにとどめました。
全体の色味は白からベージュのあたたかい色味でまとめ、お施主様ご家族のあたたかいお人柄が表された邸となっています。
下屋部を生かした小屋裏収納も充実した広さとなっており、何を入れようか？とご家族で楽しく話されていました。