専用通路が長く、用途に制限があり、昨今の需要状況からコンプリート初の試みとして、敷地の特性を最も活かせる2世帯住宅に取り組みました。
玄関ホールから望むテラスデッキは、JR路線の開放性を活かして中央に配置し、それを囲うコの字プランとしました。そのため中央の玄関までは長いアプローチになりますが、上階跳ね出しを支える壁をアクセントにして近隣とのプライバシーに配慮しています。
どちらも2階の居室は3部屋ずつ、あらゆる世代に対応できる広さを確保しており、充実した2世帯生活が可能な邸となっています。
南側A世帯は、デッキへの大開口添いにスケルトン階段とし、より広がりを持たせています。他の水廻りは2階に配置し、ゆとりあるLDKとしています。
北側B世帯はLDKと水廻りを1階にまとめ、コンパクトながら日常の生活しやすさを重視しました。
左右に分かれた両世帯のLDKからデッキに向かい、ほど良い距離感を保っています。LDKは折り上げ天井に間接照明を設け、空間に広がりを持たせつつ柔らかい光を演出しました。
相手世帯とつながるウッドデッキに出る窓が大きく開放的なため、埋込カーテンレールを使用しスッキリとした窓廻りにしています。
キッチン腰壁のヘリンボーンは材の角のデザインを魅せるため、全面に貼らず一部は外壁と同じ左官仕上げにしています。
建具はハイドアを使用しているため全体的に広々とした空間になっています。