10年ほど前、2世帯住宅の設計施工を承ったお施主様。長年お付き合いさせていただいている関係で、今回はそのお孫様の邸となります。当初より「独立して家を建てる時は必ずエバーで」と仰っていただいておりましたが、ついにそれが現実となり、土地探しからご相談いただくこととなりました。
長い専用通路から宅盤は3メートル以上高い敷地。アプローチをどう処理するかが課題でした。
お子様が小さいので毎日のベビーカーでの上り下りを考えるとスロープが理想でしたが、スロープ勾配はかなりの長さを必要とし、優に3台取れる駐車場をどこまで犠牲にするかでご家族も相当悩まれました。結果、広い踊り場を設けた緩やかなL字階段とし、駐車場は2台プラスアルファのスペースに決定しました。
外壁は全面、窯業系サイデイングのSOLIDOを使用、玄関ポーチの軒天はアクセントの羽目板貼りとし、クールでスタイリッシュな印象です。
アプローチ階段を上って来ると、まず目に入るリビングのコーナーは2面FIXガラスとして内部の鉄骨スケルトン階段が見えるように配置しました。
リビング・ダイニングは、下屋として2階へ続く勾配天井にトップライトを設けたことにより、日の光と影が美しい動きを見せてくれます。
インテリアは全体的に黒を基調とし、キッチンや洗面台も黒系で統一しています。
洗面台は洗濯機と乾燥機をビルトインで並べ、メンテナンス用にフラップ式のカウンターで制作しました。
玄関から、SIC、納戸、洗面室へと回遊できるプランとし、生活動線と収納量にもこだわっています。
2階の主寝室は6帖弱で、ウォークインクローゼットを充実させ、上部には小屋裏収納も設けました。
将来間仕切り予定の子供室は各1面ずつ、ポップな色のアクセントクロスが奇麗で可愛い仕上がりです。
上階は13帖のルーフバルコニーとし、大人数での花火大会やBBQなどが楽しめます。ご家族の夢がつまった邸となりました。